コラム1233 メタボは危険因子 体に蓄積した脂肪の“質”がカギ
同じくらいの肥満であっても、2型糖尿病や心疾患などを発症する人と発症しない人に分かれる。生活習慣病を発症する原因は、実は肥満にともなう脂肪の“量”ではなく“質”にあるという研究が、米カリフォルニア大学デービス校のIshwarlal Jialal教授(糖尿病・内分泌内科学)らによって発表された。メタボリックシンドロームは、内臓脂肪型肥満、高血圧、高血糖、高コレステロールという危険因子が複数重なった状態をさす。これらの危険因子が2型糖尿病や心疾患の引き金となることが知られる。
研究者らは、脂肪組織内のマーカーとなる蛋白質に着目した。「肥満は全てが同じではなく、体脂肪が有害である場合とそうでない場合がある。メタボリックシンドロームの人の脂肪と単なる肥満の人の脂肪では、質的な違いがある。メタボのある人では脂肪の機能不全が起こっており、そのためにメタボは危険因子となる」とJialal氏は説明している。Jialal氏らは、メタボリックシンドロームと診断された39人と単なる肥満の26人の、脂肪組織内のマーカー蛋白質の濃度を比較した。その結果、メタボ診断群の方が肥満群より著しく高いことが示された。これにより、マーカー蛋白質がメタボリックシンドロームの人の脂肪組織から分泌されることが示された。
肥満になる体脂肪蓄積には2つのタイプがあって、生活習慣病の原因になるものとそうでないものがあるという興味深い研究結果です。一般的には皮下脂肪と内臓脂肪のうち、内臓脂肪が高血圧や糖尿病など、生活習慣病発症の原因になると言われています。今回の研究結果はもっと細かいものですが、心疾患や糖尿病の合併症を発症してからでは、治療は困難になり費用もかかります。発症に先だって起こるメタボリックシンドロームの段階でうまく改善しておくことが効果的です。
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