コラム1172 A型インフルウイルスの抗体発見…新薬に期待も
どんなタイプのA型インフルエンザ・ウイルスにも反応して、働きを抑える抗体を、藤田保健衛生大学(愛知県豊明市)の黒澤良和学長ら研究グループが発見した。
同大は「万能ワクチンの開発につながるもので、パンデミック(世界的大流行)が心配される新型ウイルスにも防御力を発揮する可能性がある」とみている。A型ウイルスは、人の体内に感染すると頻繁に変異しやすいため、単一の抗体では発病を抑えられないと考えられてきた。ワクチンなどが効きにくいのもそのためだ。研究グループは、1944、60、74年生まれの男性小児科医3人の血中から、68年に流行した香港かぜのA型ウイルスに反応する様々な抗体を抽出。その働きを解析した結果、74年生まれの医師が持つ抗体の一つが、変異せずに共通して存在するウイルス部位に結合し、発病を抑え込んでいることが分かった。香港かぜ以外の別のタイプにも効果のあることも確認した。黒澤学長は「抗体が特定の部位を認識するメカニズムなどを解明できれば、新薬の開発につながる」としている。
読売新聞 2011/8/25
毎年のように流行するインフルエンザで、ウイルスの変異しない箇所を見抜いて「狙い撃ち」するという医療技術です。人間のほか、豚や鳥にも感染するA型インフルエンザ・ウイルスの突起は変異しやすいため、過去の感染で作られた抗体では、新型インフルエンザをうまく撃退できないと考えられてきました。長年の研究で、ウイルスが十数回変異をしても、構造が変わらない「穴」の部分があることがわかったそうです。この「穴」をめがけて攻撃する抗体が、74年生まれの医師が持つ抗体の中から発見されたということです。もっとたくさんの研究が必要かと思いますが、インフルエンザが変異して新型が出ても有用な新薬が開発されることを期待します。
店長








