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2011年5月18日 (水)

コラム1069 虚血性心疾患の発症リスク:糖尿病の人では3倍に 日本人3万人を調査

糖尿病の人が血糖コントロール不良で、血糖値が高い状態が続くと、脳卒中や心筋梗塞といった動脈硬化を要因とする病気になりやすいことが知られている。糖尿病型では虚血性心疾患の発症リスクが正常群に比べ3倍に高まり、糖尿病予備群と呼ばれる境界群でも1.5倍に上昇することが、日本人3万人を対象の大規模臨床研究であきらかになった。
日本人の死因でもっとも多いのは「がん」、「心疾患」、「脳血管疾患」。日本人の約6割は3つの疾患のいずれかで亡くなる計算になる(2009年人口動態統計)。いずれも糖尿病とも関連の深い病気で、高血糖が続くとそうでない場合に比べ、発症の危険性が高くなるとみられている。
この研究は、日本人約3万人を約13年間、追跡して調査した多目的コホート研究「JPHC研究」。研究チームは岩手、秋田、長野、沖縄、茨城、新潟、高知、長崎、沖縄の9保健所管内に在住していた循環器病やがんと診断されたことのない40~69歳の男女約3万1000人に参加してもらい、2006年まで平均12.9年間、追跡して調査した。
期間中に266人で非致死性あるいは致死性の虚血性心疾患発症が確認された。虚血性心疾患の発症は男性で多く女性で少ない。虚血性心疾患の発症率を性別にみたところ、男性正常群に比べ、男性では境界群1.37倍、糖尿病群2.06倍となった(女性ではそれぞれ0.30倍、0.29倍、1.02倍)。また全虚血性心疾患の発症の割合は、正常群を1とした場合、糖尿病群で3.05倍に高まることが分かった。 空腹時血糖値100~125mg/dLの境界群でも1.65倍、心疾患の危険性は糖尿病境界型の段階でも高まることが示された。
糖尿病ネットワーク 2011/5/4

以前、日本人は欧米人に比べ、虚血性心疾患の発症率がかなり低いとされていました。欧米では糖尿病の人は虚血性心疾患を発症しやすいという研究報告が多数あります。しかし日本人でも虚血性心疾患の発症率が上昇してきました。日本人における血糖値と心疾患の発症との関連について不明の点も多かったのですが、今回の大規模研究で、糖尿病の方は虚血性心疾患にかかりやすいということがわかってきました。そのかかりやすさは、予備軍の方でも高く、糖尿病になればかなり高いといえます。空腹時血糖値やHbA1cという健康数値を常に測って、健康管理することが大事です。
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