コラム865 収縮期血圧が高く日内変動が大きい患者は血糖の日内変動も大きい
2型糖尿病合併高血圧患者では、収縮期(上の)血圧が高く、脈圧が大きい場合、血糖の日内変動が大きいことが明らかとなった。24時間自由行動下血圧測定(ABPM)と24時間持続血糖測定(CGM)を使った検討により示された。
2型糖尿病患者は高血圧を合併することが多く、2つの疾患を合併しているとさらに予後が悪いことが示されている。近年、血糖コントロールの指標として血糖の平均値を示すHbA1cだけでなく、食後の高血糖や低血糖になっている時間を少なくして血糖の日内変動が少なくなるようコントロールすることが予後の改善に重要であると考えられるようになってきた。そこで研究者らは、腹部皮下に小型センサーを挿入して血糖を測定できる持続血糖モニター(CGM)と24時間自由行動下血圧測定器(ABPM)を用いて、血糖と血圧の日内変動を評価した。対象は東京慈恵会医大附属病院に入院中の高血圧合併2型糖尿病患者55例で、年齢は30~70歳、HbA1cは6.5~9%、糖尿病罹病歴は5~30年の患者だ。運動強度も一定とし、6gの減塩食による食事療法を行っている。
これらの患者に対し、連続2日間、持続血糖モニターと24時間血圧測定を行った。その結果、収縮期血圧の24時間平均値と血糖変動、収縮期血圧変動と血糖変動、脈圧と血糖変動に有意な相関関係が見出された。つまり、収縮期血圧が高ければ高いほど、また日内変動が大きいほど血糖の変動が大きく、脈圧が高いほど血糖の変動が大きいという結果だった。
日経メディカルオンライン 2020/10/16
上の血圧値と下の血圧値の差を「脈圧」といいます。この脈圧が大きいと、高血圧のみならずいろいろな病気を引き起こすことがわかってきています。記事のように上の血圧が高くて、脈圧が大きい患者さんは、血糖変動が大きくなりがちになるそうです。最近の医学界の学説では、脈圧が大きいということは動脈硬化がある程度すすんでしまったことを現しているといわれています。逆に脈圧が小さいということは、血管が柔らかく動脈硬化がすすんでいないことを現しているそうです。
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