コラム777 お腹の肥満がない日本人男性でも体重コントロールは有用
メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の診断基準となる血圧や血液検査の検査値の多くは、日本人男性では体重が増えるにつれ悪化する傾向が強いことが、立川メディカルセンターの小田栄司・たちかわ総合健診センター長らの調査で分かった。米国糖尿病学会誌「Diabetes Care」に発表された。
研究チームは、メタボリックシンドロームの危険因子のある1271人の日本人男性に健診を定期的に受診してもらい、体重の変化と、血圧、空腹時血糖値、中性脂肪、HDLコレステロール、の変化との関連を調べた。
その結果、減量をすると、腹部肥満のある男性とない男性の両方で血圧や空腹時血糖値が低下する傾向があることが分かった。また、腹部脂肪のある男性では減量により中性脂肪が、腹部肥満がない男性ではHDLコレステロールが低下することが示された。 逆に腹囲周径だけでは十分に危険を予測できないとの結果も示されている。厚生労働省研究班の「JPHC研究」の約13年の追跡調査では、メタボリックシンドロームのある男性では心血管疾患の死亡リスクが上昇するが、肥満がなくても危険因子が重なるとリスクは高まるとの結果が示されている。 研究者らは「腹部肥満のない男性でも、血液検査の数値が悪いと危険性は高まる。腹部肥満のない人を保健指導の対象から除外しない方が良いだろう」と述べている。
糖尿病ネットワーク 2010/7/23
お腹の脂肪蓄積が心臓病や脳血管疾患の危険因子であることは多くの研究でわかっています。それで、日本のメタボリックシンドロームの判定基準では、腹部肥満を必須項目としています。アメリカでは、腹部肥満に着目する重要性について認めつつも、血液検査値などと腹囲を同列に扱っています。お腹の脂肪が蓄積していない方、見た目太っていない方でも、血糖値や血圧など他の数値が、重なって高めになれば心臓病や脳血管疾患の危険度がグッと高まります。日本でも腹部肥満を必須項目にすべきかどうか議論されています。
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