コラム733 高齢者が肉類を適度にとると転倒骨折が減少 東北大調査
肉類を適度にとっている高齢者では、転倒で骨折する危険性が、肉類をとらない人の3分の1に減ることが、東北大学が行った調査研究で分かった。逆に、食事が極端に野菜中心であると、骨折リスクは高まるという。
東北大学の岩崎鋼准教授(先進漢方治療医学寄付講座)らは、仙台市鶴ヶ谷地区に住む70歳以上の男女1178名を対象に、2002年に食事を含む生活状況に関する対面調査を行い、2006年までの医療保険記録をもとに、転倒骨折の頻度を調べた。食事内容を主成分分析という統計学の手法で解析し、それぞれの食事内容や習慣を推定し、転倒骨折との関連を調べた。食事のパターンを「野菜食」、「肉食」、「日本食」の3種類に分類し、対象者を「よくあてはまる」、「ややあてはまる」、「あてはまらない」に分けて解析した。その結果、転倒骨折の危険性は、肉食をあまりとらなかった人では、ほどよくとった人に比べ2.8倍高かった。さらに、野菜を多くとった人では、そうでない人に比べ2.7倍高くなった。野菜ばかりを食べている人は肉類をとらない傾向もみられた。さらに詳しくみたところ、野菜の中でも「淡黄色野菜」をよくとる人では骨折が減るのに対し、海草や根菜類に偏る人では増える傾向があるという。さらに、菓子類を食べすぎると骨折リスクを高めるという結果になった。
日本生活習慣病予防協会2010/6/9
骨折は、高齢の方が寝たきり状態に陥る原因疾患の約 20%を占めるといわれています。これは、特に女性に多く、骨粗鬆症などで骨がもろい状態で起こりやすくなります。また、この骨折の95%は転倒により起こり、日本では年間約10万人の高齢者患者がおり、高齢化が進むにつれて今後も増えていくといわれています。転倒による骨折が多いといっても、若い人では起こりえないような軽い力(つまずく、ベッドから落ちるなど)でおこることがほとんどのようで、特に原因が思い当たらず、いつの間にか骨折していたということも3%から5%みられるそうです。高齢になって極端に肉を食べないでいると足腰の筋肉が落ち、転倒しやすくなるのではないかと推測されます。肉類を適度に摂ることがいいのです。このような話、中国の明朝に編纂された漢方の食養生事典『本草綱目』にも記載されているそうです。昔の人も肉の栄養をちゃんと理解していたのですね。
店長