コラム673 ウォーキングが女性の脳卒中リスクを低下 米国で4万人を調査
週に2時間以上歩いている女性では、歩かない女性に比べ、脳卒中を発症するリスクが著しく低下することが、米ハーバード公衆衛生大学院の研究者らによる12年に及ぶ追跡調査で分かった。特に時速4.8キロメートル以上の速度で活発に歩く女性では、脳卒中のリスクが37%低下するという。
調査の対象となったのは、米国で実施されている大規模研究「Women's Health Study」に参加した医療・保健に従事する健康な女性3万9315人(平均年齢54歳)で、約12年間にわたって調査した。その結果、脳卒中を発症するリスクは、活発に歩く女性では37%低下し、週に2時間以上歩く女性では30%低下。出血性脳卒中に限ってみると、活発に歩く女性ではリスクは68%低下し、週に2時間以上歩く女性では57%低下する。
「ウォーキングを習慣化している女性では、そうでない女性に比べ、脳卒中全体、出血性脳卒中、虚血性脳卒中のいずれにおいても、発症率が低下していた」とハーバード公衆衛生大学院のJacob R. Sattelmair氏は述べている。「脳卒中を予防する観点でみると、週に2時間以上、活発に歩くことが分かれ目になる」という。
1日30分のウォーキングが恩恵をもたらす
これまでの研究でも、一般的に活発に体を動かしている人では、そうでない人に比べ、脳卒中の危険性は25~30%低くなることが示されている。ウォーキングを含めた適度な運動は高血圧の予防にも効果がある。
「運動を習慣として行うことは、脳卒中を予防するために大変に有効だ。身体活動は心臓血管を健やかにし、心疾患の危険性を減らす。ウォーキングは身近な取り組みやすい身体活動となる」とSattelmair氏は述べている。
「どのような運動を行うと、どのタイプの脳卒中の予防に有効かはあきらかになっていない」としながらも、「運動をすることが予防につながることは確かだろう」としている。
心拍数モニターを使用すればより客観的に評価することができるが、日常の感覚で速度を見分けることもできるという。「“会話をできるが、歌うことはできないくらいの速度”であると活発な歩行(4.8~6.3キロメートル)に相当する。会話もできないくらいであるとペースが速すぎるので少し落とした方が良い。逆に歌えるくらいであれば、もう少しペースを上げた方が良い」とSattelmair氏は話す。
米国心臓学会(AHA)では、成人は適度な強度の運動を週に150分以上、あるいは活発な有酸素運動を週に75分、さらには両方を組み合せて行うことを勧めている。4月7日には全米で「ウォーキング・ディ」を開催し、「1日30分のウォーキングが循環器に恩恵をもたらし、コレステロールと血圧を改善し、減量にもつながる」と啓発した。
糖尿病ネットワーク 2010/4/9
「運動習慣のある女性では脳卒中リスクが最大で37%低下する」という結果でわかるとおり、運動することで、生活習慣病予防への貢献度が大きくなります。適度な運動は心臓や脳の血管を健やかにし、心疾患や脳梗塞の危険性を減らします。特にウォーキングは身近で取り組みやすいですね。1日30分程度が目安です。ポカポカ陽気が感じられるようになった今こそ、一念発起して始めてみてはいかがでしょうか?
店長